数珠のおはなし
宝石サンゴの認知度が
低いのを感じる毎日
やっぱり、きちんとブログでも
お話ししないとね。
ところで、数珠をお持ちでしょうか?
最近、私たちの友達でも
お葬式などでも、数珠を持たないで
おまいりしている人がいます。
なぜ数珠を持つのでしょうか?
数珠は、仏教徒のシンボルで
私たちを正しい信仰へと導く
大切な法具です。
現代では、仏壇に向かう時や
合掌するときには手にかけ
お葬式お墓参りに出かけるときにも
「どうぞ忘れずに」という必需品です。
弘法大師・法然上人・日蓮聖人、みんな
数珠を持っています。
「ジュズ」は、ズジュ・ズズ・などと読まれ
数珠・珠数・もしくは誦珠と書かれます。
珠の数は、昔の文書に
『一百八珠を景勝となす』と説かれています。
正式な数珠は、親玉によって
54個のずつに分けられています。
この54は、私たちの魂=珠が磨かれて
光り輝くようになるまでの、煩悩を浄化させる
修行の段階(位)のことです。
その54が、凡夫が仏へと進みゆく道なら
残りの54は後輩たちに手を差し伸べるために
還る道です。
珠の一つ一つを爪操りながら、
心の中のホコリ・チリをなくそう。
清らかな「おもい」をそういう願いが
子珠には込められています。
人類共通のおまもり
数珠のことを、古代インドの梵語では
“ジャパマーラー”といいます。
ジャパは、ささやいたりつぶやくこと。
マーラーは花環という意味です。
それがヨーロッパに伝わって
キリスト教のロザリオ(ポルトガル語)に
なったようです。
ロザリオには、聖母マリアが
聖ドミニクスのもとに姿を
現し、霊的な武器として使うことを
教えたという伝説があり、その珠は
希望や愛を表し、十字架がつけられたりします。
数珠は仏教だけのものでは
ありません。
インドのバラモン教でも使っていましたし、
スーフィズム(イスラム神秘主義)の人々も
数珠を使った礼拝をするそうです。
つまりジュズは人類の歴史とともに
自然に作られた霊器(おまもり)と
いうことができるでしょう。
2018-10-05