宝石珊瑚の歴史 1
2017/09/25
カテゴリー:
Coral・珊瑚(sango)
珊瑚は、真珠や琥珀とともに、鉱物ではない
有機質起源の宝石です。
いわゆる宝石のほとんどが鉱物質であるのに
対して、珊瑚は動物である「サンゴ」が
作り上げる特別な宝石であるといえます。
また珊瑚は、これも真珠と同じく不透明の
宝石であり、赤色から白色まで多様な
カラーバリエーションを持つ独特な宝石でも
あります。
珊瑚と真珠は日本の宝石です。
現在、わが国では、ほとんど宝石類の産出が
ありませんが、珊瑚と真珠だけは例外で、
日本がその主産地であるということが世界的に
認められています。
珊瑚には、「造礁サンゴ」と「宝石サンゴ」があります。
↑ ↑ ↑ 造礁サンゴ(イソバナサンゴ)
↑ ↑ ↑ 宝石サンゴ
「珊瑚」といっても海岸で見ることのできる
ような浅瀬の造礁珊瑚はかなり成長が
早くて、中は軽石のような状態ですから
いくら研磨(磨く)しても光沢がありません。
紀元前の昔から、美しい光沢のある
宝石として利用されてきたものは
深海から採取される「宝石珊瑚」と呼ばれる
種類の珊瑚なのです。
そして、丹念に研磨されて美しい光沢を
出すのは、宝石珊瑚の中心部に形成された
「原木」と呼ばれる骨軸の部分で、
海底から取り上げられた時には一本の
立ち木のような形状をしています。
2017-09-25